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推しPS4ソフトの話③~バイオショックインフィニット~

インターネット老人会所属なのでWEB拍手を設置してみました。匿名コメントはこちらからどうぞ。

 

 

良かったな、面白かったな、楽しかったな、感動したな、と、ゲームを終えるとそれぞれに色んな感想を持つけれども、私の中で何とも形容できないゲームがバイオショックインフィニットです。

 

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もちろん面白かったし、楽しかったのだけれど、とても悲しくて、かと言ってぼろぼろ泣くような悲しさではなく、ずっとひりひりとした痛みにさらされているような、簡単には言い表せない複雑な気持ちでした。

 

 

 

 

※以下バイオショックインフィニットクリア直後の殴り書きです。いつもと文体違います。供養させてください。

 

 

※ネタバレします。初代バイオショックのネタバレも含みます。

ご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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初代バイオショックのテーマが「選択できる人間と従うだけの奴隷」だったけれども、バイオショックインフィニットはそこもしっかり踏襲していると思う。プレイヤーであるブッカーには何度となくその機会に迫られる。

 


ストーリー上大きく変化を伴うような選択肢は無いにしろ、ブッカーは幾度も選択を迫られる。

黒人夫婦へボールを投げつけるのか?

エリザベスのチョーカーのモチーフは鳥かごか鳥か?

スレートを殺すのか?

 

 

初代バイオショックでプレイヤーに委ねられた選択肢もまた少ないながらも、こちらはプレイヤーであるジャックの選択によってエンディングが異なる。

 

それに対し、バイオショックインフィニットはどの選択肢を選ぼうとも、僅かながらの変化が起きるだけで、物語が大きく変化することはない。結末はひとつしかない。

バイオショックインフィニットの始まりはそれこそ指示に従う奴隷である。なぜ娘を連れて来れば借金は帳消しなのか?誰にそう言われたのか?娘とは一体何者なのか?何もわからないまま、ただエリザベスという少女を探しに行く。

いくつかの選択をしながらブッカーはエリザベスへとたどり着き、エリザベスという人間を知る。ずっと塔に閉じ込められ監視されていたエリザベス。たくさんの本を読んで過ごしていたため博識なエリザベス。音楽が好きで、初めての塔の外の世界にはしゃいで踊るエリザベス。綿あめのおいしさに感激するエリザベス。パリに憧れ、パリへ連れて行くと言えばついて来てしまうエリザベス。お金や銃弾、回復アイテムなど、役に立ちそうなものを拾って持って来てくれたり、戦いの最中に投げ渡してくれるエリザベス。

エリザベスというキャラクターが、あまりにも生き生きとそこに存在し過ぎている。

 

エリザベスがなぜ監視され塔に閉じ込められているのか、

何がなんでもエリザベスを助けたいという気持ちが湧く。それぐらい彼女は魅力的過ぎると言えるほどにまで魅力的なキャラクターなのだ。

 


この「何としてもエリザベスを助ける」という気持ちは、エリザベスというキャラクターを魅力的にするだけではなく、ゲームシステム的にも「エリザベスがいないとこんなに苦しい」とプレイヤーへ思い知らせるバランスによっても念押しされている。

ゲーム中盤、エリザベスと再び離れ離れになってしまったブッカーはエリザベス奪還のため単身敵地へ乗り込むのだが、ここの戦闘の立ち回りは非常に苦しく、どうしてこんなに難易度が高いんだ?と考えた時はたと気付くのだ。今までHPやソルト、弾丸が底をつきそうになるベストタイミングでエリザベスが「ブッカー!使って!」と様々なアイテムを投げてくれていたことを。

 

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ここで全ブッカーであるプレイヤーは「エリザベスがいないとすぐに死んじゃうおじさんなんだ、ブッカーは……ここまでやって来られたのはエリザベスがいたからなんだよなぁ……」と自分の不甲斐なさを思い知らされる。

そしてエリザベス奪還への志を新たにし「何としてでもエリザベスをパリへ連れて行く」と心に誓うのだ。

 

 

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しかしながらバイオショック

プレイヤーが何を誓ったところでその夢はこのゲーム内に於いては叶わない。

「エリザベスを助けたい」という自由意志のようなもを抱かせてもなお、ブッカーであるプレイヤーの選択はこの世界の結末に何の影響も与えない。

 


昨日私はこのゲームをクリアして、その結末に強い衝撃を覚えた。

「なんなんだこの結末は?」

ブッカーは?エリザベスは?

2人はパリへ行けたのか?

あの部屋の先にアンナがいるのか、いないのか。

 


どんな選択をしたとしてもエンディングはひとつ。

 

どれだけプレイヤーがエリザベスを助けたくて、エリザベスをパリに連れて行くと心に誓っていたとしても、バイオショックインフィニットという物語はブッカー・デュイットの贖罪の物語でしかない。

洗礼の失敗無くして贖罪は達成されない。

 

本当のところわかってはいる。

2人がパリに行けたのかどうか、あの部屋の先にアンナがいるかどうか。

 

 

けれどもあのコロンビアで過ごした時間の中で、これだけエリザベスを助けたいという気持ちを持つことができたのだから、せめてハッピーエンドを祈らせてほしい。

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本当につらかったし、今読み返してもつらいですね。

こんなにもつらいのに天空都市コロンビアはとてつもなく美しいのも非常にグロテスク。

人間の罪には終わりがないのでしょうか。

 

色んな人にやってもらってそれぞれの考えを聞いてみたい作品です。

 

 

今からやるならぜひバイオショック1、2、インフィニットの3作品全部入ったバイオショックコレクションをおすすめします。スイッチ版もあります!

 

それではまた〜〜!!!!